えんだより 1月

お知らせ

「絵本との出会い」

 

 皆さんにとって、幼い頃に親御さんに読んでもらった絵本で、今でも覚えておられるものがありますか。私の記憶をたどると、「おやすみなさいフランシス」「しろいうさぎとくろいうさぎ」(共に福音館書店)の絵が思い浮かびます。内容は詳しく覚えていなかったのですが、これまで本屋で表紙を見る度に、なぜか心がほんわかと温かくなる感覚が蘇っていました。この冬、改めてそれらを手に取り読んでみました。驚いたのは二冊共、ガース・ウィリアムスの絵と文章(前者の文はホーバン著)だと知り、随分後に読んだ「大草原の小さな家」の挿絵なども手掛けていた方だと発見しました。「おやすみ…」は、眠れないアライグマの子どもが部屋の中で動く物が、違う何かに思え、親の部屋へ行くたびに、優しくたしなまれ、最後はぐっすりと眠る様子が描かれています。「しろい…」は仲良く遊ぶ二匹のうさぎたちですが、くろうさぎが楽しく遊ぶ中、何度も悲しい顔をするので、しろうさぎがその理由を尋ねます。すると「ぼくはきみとずっと一緒にいれるかな…」と本音を漏らし、「じゃあ、ずっと一緒にいてあげる」と対話するシンプルな内容でした。親が何度も読んでくれたのか、何度も「読んで!」と私がせがんだのかは定かでありませんが、二冊とも不安を感じる子どもに安心感が注がれる愛の物語でした。

絵本(や本)との出会いは、人との出会いと同じくらい子どもたちの心を耕し広げ、豊かにする力があります。本の内容は全部覚えていなくても、きっと大好きなご両親が自分に時間を注いでくれた優しさは心に刻まれることでしょう。夜が長く、外は寒いこの冬。しばしテレビを消し、一緒に絵本を読む(絵を眺める)時間を増やしてみませんか。

 

園長: 友納靖史